今回はとあるお客様より
「なんか変なホームページが勝手に開くようになっちゃってパソコンが異常に遅いんだけど…」
というご相談を受け対応させていただいた内容についてをご案内致します。
お客様より持込みでノートパソコンをお預かりした際に上記の症状をお聞きしたときに、アドウェアかワンクリウェアの類だろうと予想していましたが、結果はまさにその通りでした(いや、予想以上かもしれません)
パソコンを立ち上げると
- 難民等への寄付サイト等に勝手に繋がりデスクトップに表示される
- 一度消しても一定期間経過するとまた立ち上がる
- パソコンの動作が異常に遅い(起動に10分以上かかる)
- 勝手にインターネットにアクセスしようとする
などの症状が確認出来ました。
こういう時に大事なことはまずネットワークからパソコンを切り離すことです。
(有線の場合は線を外し、無線の場合は無線機器の電源を切ります)
ネットワークにパソコンを繋げたままにすると
- パソコンの情報を勝手にインターネット上にばらまく
- 迷惑メールの送信サーバーとして利用される
- 新しい不正プログラムがダウンロードされる
- 遠隔操作される
等の可能性があるためです。
こちらのお客様は残念ながらウィルス対策ソフトを導入されておりませんでしたので、
まずはウィルス・スパイウェアのチェックを実行してみました。
すると。。。。
こりゃすごい! なんと150を超える様々な不正プログラムやウィルスが検出されるではありませんか!!
これまでいろいろなパソコンを見てきましたがここまで完膚無きまでにやられているパソコンにお目にかかったのは始めてです。当然パソコンが遅くなるのも納得ですね。
一体何をどうしてこうなってしまったのか。。。
ご本人に聞いても思い当たる節はないということで原因が分かりませんでした。
問題が1,2個のウィルスやスパイウェアだったら予想もつくのですがここまで被害が大きいと大元を捜すのはもはや不可能です。
原因探しはあきらめ、このパソコンをどうするかに焦点が移ります。
ここまで被害が大きいと2次的被害等も考慮して、クリーンインストールをし直す事が費用的にも時間的にもセキュリティー的にも良いと思われますが、使用中のソフトで既にインストールメディアが見つからず再インストールが出来ないものがいくつかあり、どうしても無くなっては困るということで、このパソコンから悪者を追っ払うという方法を選択する事になりました。
150以上の相手を倒すのは容易ではありません。しかも、ちまたではタチが悪いとされかかってしまったら修復はあきらめろとされている強敵もしっかりパソコン内に巣作っています。。。
駆除作業は困難を極めます。。。
ウィルス対策ソフトも1つだけでは対抗できない(特にスパイウェアは検出漏れがどうしても発生する)ためいくつも利用しますが、それでも駆除等できないものもいくつもあります。このような場合はWindowsの内部を調べて不正なプロセスが動いていないか、また、レジストリ内等に勝手に起動させようとしているところは無いか等を調べたりと脳内がフル稼働です。
やっと作業が終了と思っても、どこからともなくゾンビのように復活する連中もいるので注意が必要です。
何とか全ての悪者退治に成功し納品となりました。
今回の場合はパソコンのご利用者本人にはこうなった原因に全く心当たりがないということでしたので再発も十分考えられるため、セキュリティー対策ソフトを導入していただく事で再発防止をしていただく事になりました。
今回の作業で感じたことは
- バックアップをとっていれば感染前に戻せたかもしれない
- セキュリティー対策ソフトを導入していれば感染しなくて済んだかも知れない
- 利用ソフトのメディアをきちんと保管してあれば修復がもっと簡単にできたかもしれない
全て可能性の問題ではありますが、大抵の場合はこのうち1つでもあればより簡単で安く修理できたでしょう。
バックアップの設備等は導入にある程度費用はかかりますが、データ消失や故障などで発生する修理費用と比べれば微々たるものになる事の方が多いものです。
皆さんもいざというときに備えて是非、何らかの対策をご検討ください。
もし既に被害に遭われてしまっていた場合などはお気軽に弊社までお問い合わせ下さい。