先日とあるお客様より「パソコンが起動しなくなってしまった」というご連絡を受け、故障したノートパソコンをお預かりしたのですが、通常とは少し違う問題がありました。
一定の割合で昔からある問題なのですが、ブログには書いてなかったのでこの機会に書いてみたいと思います。
パソコンが起動しない(Windowsが起動しない)場合の原因としては、ソフトウェアの問題によるものとハードウェアの問題によるものに分けられますが、ハードウェアが原因の場合はその大部分がハードディスクの障害によります。
ハードディスクの症状により対応方法は変わってはきますが、一番多いパターンとしてはハードディスクの一部(Windowsが起動しない場合はシステムファイルの一部)が損傷を受けアクセス出来ない場合です。
この場合、通常の(ノート)パソコンであればハードディスクを新しいものと交換し、元のハードディスクのデータを戻してあげるという流れになりますが、今回のノートパソコンのハードディスクはちょっと一般的なものと違うものが使われていました。低電圧用のハードディスクだったのです。
一般的にはハードディスクには5vの電圧で駆動するようになっています。
パーツショップなどで購入できるものは全てこの5v製品です。
しかしながら主にバッテリーの持ちを良くするために設計されたノートパソコンなどには、3.3vと5vの2つの電圧で駆動するものがあります。これはメーカ以外には入手経路がなく一般の皆様のみならず弊社のような業者では入手が困難です。何も知らずに5vのみ製品をそのままつなげばハードディスクはあっという間にお亡くなりになってしまいます。。。
一般のハードディスクを物理的に改造して利用するという手段もあるのですが、それにより全ての保証がなくなってしまいますし、相性問題もあるのでとてもお勧めは出来ません。かといってメーカー修理になると4~6万円程度の費用が発生してしまい、これでは新品を買うことを検討するような金額です。
ということで、状況を丁寧にご説明させていただき今回は費用面の問題もあるため修理はやめて修理代金程度で購入できる中古パソコンを購入いただく事になりました。(弊社にお勧めする在庫品がなくお客様のご希望により大手家電量販店で購入をすることになりましたので同行させていただき選定のお手伝いをさせていただきました。)
モバイルノートパソコンをご利用の場合は、このような理由で、修理が難しい場合があります。
消費電力を抑えバッテリー駆動時間を延ばすための特別品ですので一概に悪いものではありませんが、このような製品をお使いで故障した場合には実質買い換えをすることになるということを念頭に入れてご利用いただきたいと思います。(といってもメーカーがカタログにそれを記載しているわけではないので判断が難しいところがありますが。。。)
p.s.
故障したハードディスクのデータは無事バックアップ出来、新しいパソコンでもご利用いただけるよう必要なデータをお戻しさせていただく事が出来ました。