今回は時々あるパソコン(特にノート型)の電源トラブルについてご紹介します。
ご依頼内容は「ノートパソコンを移動したり、振動を与えたりすると頻繁にパソコンの電源が落ちてしまう。電源が入らないときもある。」という内容でした。
現地で確認させていただいたところ、確かにお申し出の通りの状況で、ACアダプタのコネクタの力の加え方で症状が変わる状態でした。
通常ノートパソコンはバッテリーを搭載していますのでACアダプタからの電源が一時的になくなってもバッテリーで動き続けるのですが、数年程度経過すると使い物にならない(充電がほとんどできない)状態になっていますので、 バッテリーが無い状態とほとんど変わらなくなってしまいます。今回のパソコンは2004年発売のモデル(Fujitsu FMV-Biblo NB18D/L)でしたので まさにこの状態でこのためACアダプタの電源供給がなくなるとすぐにパソコンの電源が落ちる状態でした。
「コネクタへの力の加え方で」という状況からして何らかの接触に不具合(接触不良)がある可能性が非常に高かったのですが、一度ノートパソコンを分解して内部を確認してみないと最終的な判断できなかったため、いったんお預かりして状況を見てみることに。
中を開けて確認してみると、早速原因が見つかりました!
赤丸で囲まれたところに注目です。
ここはACアダプタの受け側のコネクタ部分なのですが、ハンダの変色および剥げがみられます。
試しにACアダプタを接続し電源を入れてみると。。。。
バチバチ火花を散らす派手なパフォーマンスを見せてくれます。
変色はどうやらこの火花の出る状態が続いていたためのようですね。
剥げはACアダプタを接続しているときに無理な力が加わった(加えてしまった)結果と考えるのが妥当でしょうか。
ということで早速この部分の修復を行います。
剥げてしまった部分の残ったハンダを一旦綺麗にとってから作業を行います。
(そうしないとハンダがあまくなり再度同じ結果を招く可能性がありますので面倒でも一旦綺麗にしてから作業することをおすすめします)
再ハンダが終了したら、導通確認、ACアダプタの接続テスト等を行った後、パソコンを組み立て直します。
さていよいよ最終動作確認を行います。
(組み立て前に各種テストをしていても、いつも緊張します)
バッチリOK!
力を入れすぎないようにACアダプタのコネクタ部に振動を与えてみて問題のないことを確認します。
間違ってもぐいぐい力を入れないようにしましょう。またハンダが剥げてしまう可能性があります。
分解に取り外した各種ケーブルが組み立て時にきちんと接続できているかを確認するため
念のためノートパソコンの各機能が正常に作動することを確認して作業完了です。
今回の富士通に限らず同じような原因で電源供給が不安定になる現象は比較的見受けられます。
パソコンの分解、ハンダの技術に自信のある方は今回の内容を参考にチャレンジしてみてください。
自信がない&原因が違った場合などは是非弊社に!
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